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 だが、その後間もなく、またも吉報がもたらされる。受賞作と同時に、我の作品も出版されるというのだ。ふつうはあり得ない。佳作は佳作であって、本にするほどの価値はないはずだった。

 なのに、なぜか本になる。

 このときは、候補になったときが地上十センチ遊泳であったとすれば、二十センチほどの高さだったか。モノ書きをめざして十年目、やっと辿り着いた、夢にまでみた「本」の出版である。
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2011.01.01 / Top↑
 やはり、受賞と同じ価値のある佳作だった。それを本になることが証していた。

 担当は、出版部(集英社)の片柳治氏だった。後に、荻野アンナ(芥川賞作家)と結婚して出版界で話題となった人だが、出版担当となった挨拶に、何と阿佐ヶ谷の三畳間アパートへやって来た。

 いまにも抜け落ちそうなミシミシと鳴る階段をのぼってきて、チラと部屋をのぞき、お茶を飲むスペースがないことを知ると、近くの喫茶店へ。

 氏からもまた、受賞と同じ扱いであると聞いた。ただ、受賞作とするわけにはいかないから「入選作」とし、出版は受賞作と同時だという。
2011.01.02 / Top↑
 ここで、「第四回すばる文学賞佳作」作品を少し再現してみよう。序章を推敲しながら、連載形式でいってみたい。

 間違いではないが、とてもベストとはいえない文章で、いかにも未熟である。そのことが若さの証しであり、時に魅力ともなる。初々しい、まさに処女作というにふさわしい。

 手直しをしたいが、しないほうがいいかもしれない。以降の作品にはいくらでも手を入れてかまわないが、これには入れないほうがいい、という気がする。若さの証し、処女の魅力が消えてしまうからだ。

 ただ、行換えをしたほうが読みやすい部分はそのようにして、大衆化しておこう。原文は、純文学系の小説を気取って「追い込み」を多用している。中には、原稿用紙の枡目がもったいない、という人もいるけれど。
2011.01.03 / Top↑
通番(485)

 そして、これは以前にも述べたことだが、年寄りにとっていちばんありがたいのは、年下から、若者から大事にされる、いたわってもらえる、という事実である。・・・
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2011.01.04 / Top↑
通番(486)

 地下鉄(MRT)は、六十歳以上が半額で、窓口で申し出るだけでオーケー、六十二歳になった我は従って、どこへ行くにも安上がり。・・・
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2011.01.05 / Top↑
『海を越えた者たち』 笹倉明著 集英社刊
一九八一年一月一一日 第一刷発行 (「すばる」一九八〇年十二月号掲載)

===


 空にはまだ、わずかな明るさが残っていた。淡い紫がかった夕空だった。その空を背に、エロスの片足で立って弓を射る姿が、濃いシルエットを描いてタツミの頭上にあった。あたりに深い暗さは感じなかった。街の灯はほぼ九分通りともり、四方から車の集まる広いロータリーを照らしていたが、昼と夜の境で輝きには精彩を欠いていた。
2011.01.05 / Top↑
通番(487)

 むろん「三十七歳くらい?」といわれたのは一度だけ、目のわるい、なにもわかっていない若い女性からだったけれど、そもそも年寄りをクソ呼ばわりしない国では、・・・
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2011.01.06 / Top↑
通番(488)

 我はときどき、それぞれに多彩な国民性のなかで、やさしさの度合い、というものを考えることがある。いま現在、・・・
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2011.01.07 / Top↑
「どこへ行くんだ」
 隣に腰かけているカーリーヘアの若者が訊く。
「出ていくんだよ、この国を」
 タツミは少し無愛想に答えた。
 男が笑う。地元のヒッピーらしい。ジーパンに派手な縞模様のセーター姿。丸首シャツにジーンズの上下というタツミの装いより数段暖かそうだ。
「だからどこへ」
「この国より少しはいい国へ行きたいね」
 タツミが答えると、男はそれ以上尋ねてこなかった。ピカデリー・サーカスの<エロスの像>のステップだった。
2011.01.07 / Top↑
 そして、これまたタイ料理の特色であるところの、生野菜や香菜を配することで、完成となる。油で揚げたものなので、やはりさっぱりあっさりしたものを添えるのがよい。・・・
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2011.01.08 / Top↑
通番(489)

 高齢者にとって、何がいちばんありがたいことかといえば、このやさしさであろうと、我は思う。

 あんまりやさしいので、つけあがって傲慢になるのは他国からの人間で、・・・
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2011.01.10 / Top↑
 非常に濃い美味しさである。同じ揚げものでも、小麦粉をまぶしただけのものは、魚なら魚の味がメインになるわけだが、・・・
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2011.01.11 / Top↑
通番(490)

 いくらやさしい国民でも、そういう人種をみると、やはり嫌う。韓国人の嫌われかたは、我の目にはハンパではなく・・・
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2011.01.12 / Top↑
通番(491)

 欧米からの人間は、我らアジア人種と区別して、ファランと呼ばれる。これは人種、宗教、文化等あらゆる面で大きく異なることが前提としてあるから、嫌いかたがちがう。・・・
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2011.01.13 / Top↑
通番(492)

 日本人もいっとき、やはりいまの韓国人のように、傲慢だった時期がある。・・・
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2011.01.14 / Top↑
通番(493)

 それと同じ轍(てつ)を、いま韓国人がふんでいる。いまや世界の大企業にのしあがったサムスンをはじめ、その経済進出はめざましく、・・・
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2011.01.15 / Top↑
 どこへ行くにも便利だったので、タツミはそこをよく待ち合わせに使った。ステップに腰かけて、まわりの人波を眺めているだけで飽きなかった。様々な人間が、ありとあらゆるファッションが、通り過ぎた。雑踏の光景に奇妙な華やかさがあった。時に圧倒されるような感じさえした。そしてタツミは今、改めてそのことを感じた。何と多くの、見知らぬ人間が動いていることか。―――そんな当たり前のことが、微かな痛みさえともなって胸にせまった。知り得た人間はほんの数えるほどしかいない。言葉を交わした者の数すら知れている。行き交う人込みの中で、タツミは独りを意識し、ロンドンという土地で出会い別れた者たちへの愛着を感じていた。
 
2011.01.15 / Top↑
 ところで、我がいつもソムタムを朝昼兼用食として食べていることは以前に記したと思うが、このほど、はじめて自分で作ってみた。 ・・・
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2011.01.15 / Top↑
 なにごとも甘くみてはいけない。たかがソムタムというなかれ、自分がみようみまねで作ったものは、女主人が作ったものとは比較にならないほどまずいのでおどろいた。 ・・・
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2011.01.16 / Top↑
通番(494)

 従って、韓国からお年寄りがくることは、いまのところほとんどない。海外は若い、勢いのある者にまかせ、その収益を本国のお年寄りに恵むというカタチで、昔の日本がやはりそうだった。・・・
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2011.01.17 / Top↑

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