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通番(532)

 いつだったか、わがアパートメントに住む日本人の老人(七十四歳。といってもすこぶる元気なのだが)が、部屋の外に出しておいたワイシャツとズボンがない、見当たらない、といいだした。・・・
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ブロマガって何?
2011.03.01 / Top↑
通番(533)

 そういう我にも失敗がある。

 ちょっと10分ほど部屋を離れるときにも、正規の鍵はもちろんサブ・キーの南京錠までかけて出る日本人を、ずいぶんと用心深い、深すぎるオトコだと笑っていた我は、・・・
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2011.03.02 / Top↑
通番(534)

 日本人が日本人にだまされる事案があとを絶たない。これも群れる習性からくる被害の一つ。

 せっかくひとり、自由になって国を出たのに、そのうち淋しくなってしまうのか、同朋の情けを求めた結果、甘い言葉にのせられて、脇をさらしてしまった例が、数知れずある。・・・
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2011.03.03 / Top↑
 それから、選考委員の作品を読むに際しての姿勢にも違いがあるだろう。これは新人賞なのだから、と少々の疵(きず)には目をつぶり、寛大にみていく姿勢と、いや、かなりの水準に達していなければ賞は与えない、という厳しい姿勢である。

 これはよくいわれることだが、芥川賞(これも実は新人賞)の選考委員は、およそ落とす方向性、つまり厳しい見方、読み方をするが、直木賞(これも元はといえば新人賞)のそれは、できるだけ差し上げる方向性、つまり寛大な目でみる傾向がある。

 賞を出さない、そう簡単にやるものか、という姿勢と、気前よく与えていく、という姿勢では、賞の出方が違ってくる。のちに我が直木賞を受けるときのエピソードは措くとして、第101回の両賞は、芥川賞なし、であった。
2011.03.04 / Top↑
 数あるタイ料理の中で、忘れてはならない一品がある。それは、ホーモック、なるもの。ホーは「包む」の意で、モックは「蒸す」、つまり「包んで蒸す」料理ということになる。・・・
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2011.03.05 / Top↑
 次に、今は亡き田久保英夫の「選択」と題された選評をみてみよう。紆余曲折の多い選考であった、からはじまる一文は、選考委員のなかで、いちばん率直に事実経過を伝えている。

〝それ(紆余曲折の理由)は最後まで残った二つの作品が、当落微妙な出来ばえであったことと、海外旅行で欠席された黒井氏の書面回答が、出席の私たちの判断とほとんど正反対であったことによる。

 つまり、又吉栄喜氏の「ギンネム屋敷」と、笹倉明氏の「海を越えた者たち」の二作は、私たちのほぼ一致した意見で最終的に絞られたが、黒井氏の書面では「海を」が候補の四作中いちばん評価が低く、「入選に反対」であった。
2011.03.05 / Top↑
 分量については、およそカリーのペースト、大匙三杯くらいが三人前とみてよい。それをココナツ・ミルクでトロンとした液になるまで、スプーンでかき混ぜながら溶かしていく。・・・
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2011.03.06 / Top↑
通番(535)

 サギは、警察の分野では、知能犯といわれる。鳥のサギは飛ぶが、人間のサギは飛ばずにジッとしていて、電話いっぽん、口先ひとつで、相手を落とす。・・・
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2011.03.07 / Top↑
通番(536)

 盗んではいけない。というのは、この国の仏教(上座部)では、ベスト・スリーに入る大事な教えだが、守れない人が多数にのぼる。・・・
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2011.03.08 / Top↑
通番(537)

 ならば、どうするか。さまざま知恵をしぼって、答えをみつけていかねばならない。人をみたらドロボウと思い、だまされるカモしれないと思うのはよいが、思っただけでは足りない。思いつつ、やっぱり盗まれた、だまされた、というのではどうにもならない。

 かつて、台湾でホテルの火事にあって死に損なった話は、何度しても飽きない。

537
バンコク住宅街、アパートメントの窓
2011.03.08 / Top↑
通番(538)

 朝方、何やら変わったニオイが鼻につき、夢の中で、誰かが線香でも焚いているのかな、と思ったことを憶えている。それにしては臭い、と感じて目をさますと、白い煙がもうもうと、エアコンの孔から噴き出して、ベッドの上の我を包みかけていた。・・・
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2011.03.09 / Top↑
通番(539)

 頭の中が真っ白になった。死の恐怖に襲われた、次の瞬間、あの煙を突っ切るしかない、と思った。二階だから、一階まで息をつめて走ればいい。・・・
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2011.03.10 / Top↑
管理人より:
メール制限があるのか、笹倉さんからも連絡ありませんし、余震だ地震報道だでそれどころではない状況ではありますが、何かを信じて記事更新を再開します。

===
通番(540)

 消防車が来たのは、それからだった。三階以上にいた客は全員が屋上へと逃れ、階下へ向ったのは二階の客だけだった。全員無事。電気系統の故障が原因らしく、小火(ボヤ)ですんで幸いだったが、まったくもって何が起こるかわからない。・・・
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2011.03.13 / Top↑
通番(541)

 ドロボウが入ろうと思っても入れないシクミは、このタイ国でも同様、アパートメントの窓や店舗に金網でもってほどこされている。我のアパートメントは一階だけだが、およそのアパートは全階にある。屋上や隣の部屋からも入ってこれないように、だ。 ・・・
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2011.03.14 / Top↑
通番(542)

 人が盗もうと思っても盗めないシクミをつくってしまう。人がだまそうと思ってもだませないシステムをつくっておく。というのは、それはそれで大事なことだが、・・・
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2011.03.15 / Top↑
通番(543)

 本格的な会社組織でなくても、例えば、現地人名義でしか買えない不動産(タイでは土地つき一軒家など)を手に入れたり何かの店舗を出すとかする場合、脇の甘い日本人は、つき合っている女性の名義にして、・・・
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2011.03.16 / Top↑
通番(544)

 さらしておける日本人は、その精神は、わが国においてはリッパなものだが、一歩海外へ出ると、その習性から逃れられず、痛い目にあうことがしばしばだ。ここにも、日本の常識は世界の非常識の一面をみる。・・・
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2011.03.17 / Top↑
 また、最初の票決で、いちばん点が悪くて、まず落ちた深堀一夫氏の「神の愛した土地」が、黒井氏の意見ではもっとも評価が高く、「入選圏内」にあった。

 出席の三氏や私は、それぞれ最終の二作にも微妙な考えの違いがある上、黒井氏の意見をも、つとめて尊重しようとしたため、議論はもつれ長びいた。

 私は今度、不在の回答という直接話を交流できないものの性質と、その際の進行について初めて教えられた。
2011.03.18 / Top↑
 「海を越えた者たち」は、今日流行のようになった若者の海外体験の小説という点で、魅力を減じているが、当選作と比べて、悪い作品と、私は思っていない。むしろ、この二作は差がないという観点で、両方を落とす方か当選させる方か、自分のとるべき選択を深く考えた。

「海」をは何よりロンドンのインド料理店で働く、下積みのネパール人や主人公の若い日本人の生態がよく描けている。長年、インドパンのナンを焼きつづけて、左手が火傷のようになってしまったグルンとか、いつも無言で笑っていて、即興の唄を歌うのがうまいマナンダールとか、その孤独な異国人の集る厨房の熱いほてりが伝わってくるようだ。
2011.03.19 / Top↑
 また、英語の勉強に留学して、子守女をしているナオコが、混血の幼児の世話をする情景も、ユーモアがあり面白い。こうした人物だけに凝集して小説にすれば、もっと強い作品になったろう。

 文章も素直で、むりがない。しかし、そういう文章の質と、作中にイギリス人とタンザニア人の混血女性が出てきて、そのほうがむしろ主筋に拡がっていくので、平板になるところがある。白人と有色人の血の問題も籠めているようだが、終りの方で理に落ちがちになってもいる。

 しかし、当選の「ギンネム屋敷」も、これと比べて一長一短である。(中略)

 私はこの作を単独受賞とすることに、反対であった。これが受賞なら、「海を」を落すことはできない、と終始判断した。しかし、これは二対三(黒井氏の意見もここに含まれて)の票決で通らなかった。(後略)″
2011.03.20 / Top↑

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