カオにはほかに、文字は違うが発音はほぼ同じものがある。

 まず、ข้าว、と書いて、落下音(フォーリング・トーン)で発音するカオは、(お)米、(ご)飯の意。- าว(aao)も母音の一つ。アの音が先のものよりやや長い、カーオ。これは、声調記号がない文字、ขาวであれば、ライジング・トーン(低から高へ)で、白い、の意となる。

 また、声調記号(低音・ロートーン)がつく、ข่าว、は、ニュース、の意。そして、これとほぼ同じ、カ行のก(無気音のカで内にこもった音)をつかった、เก่า、は、古いの意で、カオ(ข่าว)、カオ(เก่า)、と二度、微妙な発音の違いで発すると、古いニュースとなるが、下手な発音でいうと、お米のニュースとなったり、古いお米となったりするから、声調とกとขの違いをきちんと音分けできなければ、ちんぷんかんぷんの意となり、はぁ、とタイ人に首をかしげられる。

 ぼくは、これでしょっちゅう発音を直されているが、いつまで経っても正しくできない。やはり、母語の世界から遠く、はるかに、歳をふってしまったということだろう。
2014.11.03 / Top↑
 ぼくにとって、タイ語がおもしろいのは、そういった大いに違う部分と、よく似た要素が混ざり合ってあることで、同じアジアの言語文化圏にあることを感じさせられるからだ。

 例えば、ナ(นะ)という、語尾につく語があるのだが、これなどは、大阪弁の、な、と語尾につける方言とよく似ている。そうやな、わかったな、行けよな、な、な(と念をおしたり同意を求めたり)、オーケー・ナ・カー、とタイ語学校の先生は、しょっちゅう口にするのだが、わかったな、大丈夫やな、と言っているのだ。

 チョーク・ディー・ナ、は、元気でナ(グッドラックの意)、アライ・ナは、何やねん(大阪弁)。

 意味がほとんど同じ単語もたくさんある。

 セン、は線(糸状のものを数える類別詞)であり、パック、はパク(泊まる)であるし、こないだは、モンモーンという語が、悶々とする、の意であることが判明、思わず笑ってしまった。
2014.11.10 / Top↑
 初めてタイを訪れた人から聞いた話だが、まずもって、円いマナ板が売られていることに、驚きを覚えたという。およそ木製の分厚くて円いのが市場などにあるほか、力車に積んで売り歩く行商人もいて、その大きさも大から小までさまざまである。

 街中でしばしば目にするその光景に、ぼくもまた、来たばかりのころは不思議な心地がしたことを憶えている。その後、小ぶりのもの(かなり重い)を買い入れ、つい最近まで使っていた。いまは四角い軽いものに変えているが、使い勝手を比べてみると、四角いほうが断然いい。

 円いものだと、包丁で切った野菜が縁からこぼれやすいし、置き場所(スペース)が中途半端だし、立てておくと転がるので、床に落ちる心配までしなければならない。まるいということは、それだけで取り扱いの面でいささかやっかいである。
2014.11.24 / Top↑