これをいわばビンボウの恩恵というのでしょうか。ビールの超格別な味に加えて、お勘定は相手持ち、路傍のレストランながら非常に料理がうまくサービスもそこそこであるため、チップをはずむのも相手まかせ、一バートすらも私は払いません。

 勘定はまかせてください、といわれているので、大船にのった心地、ついつい飲みすぎ食べすぎて、みずからのあさましさを思い知りもするのですが、ついでながら、過ぎたるはやはりよくない、と反省するのも翌朝のこと、肝臓への負担は久しぶりであるだけでよけいにきつく、その日はシゴトにならず、終日寝てくらす始末なのです。

 それでその夜、また酒がほしくなるかというと、そうではないところがまたフシギです。おそらく、長年の習慣のわりにはアル中になっていなかったのでしょう。ああ、おいしかった、いただいた、とすっかり満足して、また数ヶ月先の誰かを待つことにはまったく苦もなく、寝る前にまたカラダを動かして、眠気を誘ってからベッドに入ります。悪夢をみないと確信できてからは、眠りもいたってスムーズです。
2016.04.11 / Top↑
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